食の神「大宣月比売命」を祭る神社で、その周辺には一際澄んだ空気が漂っています。参道を登ると 、風のざわめきや枝の揺れる音が静寂を一層引き立て、時代を忘れたかのような光景が広がります。
春夏秋冬の美しさがあり、散歩コースとしても人気がです。
ホテル四季の里に滞在して、早朝や夕方のウォーキングを楽しむのもお勧めです。
上一宮大粟神社
神山温泉からの距離
700m (徒歩15分)
営業時間
なし
シーズン
通年
トイレ
あり
パーキング
10台(無料)
※上記のGoogleマップでの距離と所要時間は、大鳥居までのものとなります。
上一宮大粟神社は『延喜式神名帳』に記載される式内大社「阿波国名方郡 天石門別八倉比賣神社」の論社の一つです。
天石門別八倉比賣神社は神亀5年(728年)に聖武天皇の勅願所となり、元暦2年(1185年)には正一位の神階を授けられました。
明治3年(1870年)、社名を「埴生女屋神社」と改められましたが、氏子の請願により、明治28年(1895年)に現在の上一宮大粟神社となりました。
また、1989年(平成元年)に四国の寺院・神社が集まり開創された「新四国曼荼羅霊場」の73番霊場でもあります。
※現在、徳島市一宮町にある一宮神社は、平安時代に上一宮大粟神社の分祠として創建された神社です。
大鳥居
上角地区のランドマークとなっている大きな鳥居があります。
参道
外界と神域を分けるような参道を進むと心が洗われるような感覚になります。
春夏秋冬の自然を感じながら、少しずつ神域に入っていきます。
境内
参道の後半、階段を登りきると正面に本殿が見えます。
その奥に拝殿、裏にはご神体である大きな杉があります。
※社務所に宮司さんは常駐されていません。御朱印が必要な方は、あらかじめ宮司さんにご予約下さい。
華やかな効用に染まる秋、厳かな空気が張り詰める冬(雪景色)など、季節ごとに変わる情景をお楽しみいただけます。
大粟山 天辺丸
大宣月比売命が須佐之男命を救うも、その後、殺されてしまうという神話の舞台とされる場所です。
暗い森の中に光が差す光景と静謐な空気に、神代に思いを馳せることができるパワースポットです。
木々の間から見える里山の光景も一層美しく目に留まります。
※夏場は草が茂っている場合ありますので、ご注意ください。
大粟神社の社務所の脇を抜けて山道を登ると、文化三神の一柱「火産霊神(ほむすびのかみ)」を祀る秋葉神社があります。
さらに山道を進むと、開けた場所があり「天辺丸」と呼ばれています。
※摂社秋葉神社の御神札も大粟神社にご連絡くださいとのことです。
大宣月比売命が降臨したとされる大粟山の頂上には、
祠が設けられています。
祠を守るように立つ大きな木と周りの木々の間から陽光が差し込むと、
一層神秘的な光景が広がります。
過疎が進む中でも、ずっと地元の人々が守り続けてきた
上一宮大粟神社を訪れると、神代の空気に触れると同時に
人の歴史を感じることができます。
日本では山を神の世界だと考えられていました。
古代において山は食料を採取するための大切な場所であり
また、大切な水源でした。
大粟山は大きな山ではありませんが、だからこそ、
人と神の距離が近い場所になったのかもしれません。
上一宮大粟神社を訪れた際は、是非、大粟山の空気も感じてください。
大粟山と神山アート
大粟山の山道には神山アーティストインレジデンスで招聘されたアーティストの作品が展示されています。
時間を経て自然と一体化しいていく不思議なアート作品も見どころの一つです。
参考資料
「上一宮大粟神社で神代の空気に触れる」おすすめ宿泊プラン